2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18101
水島港では航路増深に伴う浚渫土砂の処分場が不足している課題を抱えており,処分場の延命化や受入容量の増加を図るため,浚渫土砂の圧密沈下を促進する減容化施工を実施している.その際,浚渫から土砂処分までの適正な施工計画を立案するため,水に吸収され難いグリーンレーザを用いたUAV測量によって,減容化の状態を正確に把握することを試みた.具体的には,これまでのマニュアルで指示されている調整点を設置することなく高精度の測量を可能にする手法を検討し,さらに土砂処分場特有の底質,水質および透明度に対するグリーンレーザの特性を把握して,測深能力を向上させる手法を検討した.その結果PPK方式後処理キネマチック法の導入による高精度化,あるいはレーザ発散角を拡大することによる測深能の向上を実現させることができ,UAV測量によるモニタリング手法を構築した.