2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18128
プレロード工法は代表的な軟弱地盤改良工法であり,バーチカルドレーン工法を併用して施工することが多い.施工中の沈下や供用開始以降の残留沈下量は,慣用的な計算法や有限要素法による圧密解析で求められる.ただし,プレロード撤去以降に生じる沈下の事前予測は必ずしも精度が高くなく,施工中の動態観測結果から最終沈下量を予測することが一般的である.残留沈下量予測は長期的な二次圧密を含めた評価が不可欠であるが,既往研究は高度な解析手法が多く実務で適用しやすいとは言い難い.
残留沈下量予測の精度向上を目的に,プレロードを撤去した後の変形挙動に着目した遠心模型実験を実施した.実験結果とともに,プレロード撤去後の挙動に関する定量評価についてアイソタック則を用いた簡易的な計算法を差分形式で表現して提案した.