土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(海洋開発)論文
海上施工管理における高解像度全球アンサンブル予報の活用について
板垣 侑理恵西 広人吉野 純琴浦 毅
著者情報
ジャーナル 認証あり

2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18184

詳細
抄録

 海上施工管理においては,気海象予測に基づいた判断が重要視されているが現在の技術では気海象状況を完全に予測することが難しく,気象現象を確率的に捉えるアンサンブル予報が活用され始めている.気象庁は令和4年3月より週間アンサンブル数値予報モデルGPV(日本域)の空間解像度を0.5625度から0.375度に高解像度化した.本研究では,週間アンサンブルGPV(日本域)に含まれる海上風データを入力条件として波浪推算モデルWAMによる波浪計算を行い,風と波浪予測に関して高解像度化の影響度合いの評価する事により,海上施工管理における活用について検討を行った.その結果,高解像度化後の予測値には特に気象擾乱近傍の風速に増減がみられ,アンサンブル平均波高データの変化率は増加傾向が確認された.施工可否や退避判断に活用した際には的中率の向上がみられた.

著者関連情報
© 2024 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top