2024 年 80 巻 2 号 論文ID: 23-00046
微地形表現図を航空レーザ(LP)測量データより作成する方法のひとつとして,ウェーブレット解析図がある.ウェーブレット解析図で用いるウェーブレット係数は,地形の凸部が正,凹部が負に対応する.しかし,ウェーブレット係数と地物の大きさの関係と,ウェーブレット解析条件であるスケールファクターがウェーブレット係数に与える影響は明らかにされていない.本検討では,比高差5m以下の凸地形を対象に,スケールファクターを考慮したウェーブレット係数と地物の大きさの関係について,模擬地形と航測LPより作成したグリッドデータを用いて検討を行った.これよりウェーブレット係数と地物の比高差1.0m~3.0mには正の相関がみられた.ただし,ウェーブレット係数と比高差の関係には上限値と下限値があることがわかった.