2024 年 80 巻 21 号 論文ID: 24-21025
舗装の早期劣化メカニズムとしてひび割れ等から舗装内部に浸入する水が主な要因であることがわかってきている.しかしながら,水による損傷の進行過程やその程度については依然として不明な点も多い.
そこで本研究では,舗装内部へ水が浸入する状態を再現した試験工区を構築して実大載荷試験を実施し,舗装内部へ水が浸入した際の舗装内部の劣化の進行や挙動について検証した.その結果,舗装内部に設置したひずみ計や土圧計のデータから,粒状路盤上面の圧縮ひずみは交通履歴や含水状況によってその傾向が変化しているが,それらがただちに路床まで影響を及ぼすものではないことが示唆された.さらに,上層路盤と下層路盤の層間でキャピラリーバリアが機能していることが示唆された.