2024 年 80 巻 21 号 論文ID: 24-21035
舗装の詳細調査手法の一つである開削調査は,規制時間や調査費用の制約から実施が難しい場合がある.そこで,開削調査が実施できない場合に開削調査に代わる手法を確立することを目的として,開削調査よりも実施が容易と想定された大型コアや小型FWDによる調査を実施した.その結果,アスコン層の損傷状況や上層路盤上の地盤反力係数評価や路盤材の試料採取が実施可能であることを確認し,舗装の損傷要因を究明する手法として有効であると判断した.一方で,下層路盤上での地盤反力係数の評価は難しく,また採取できる試料の量や深さ方向の地盤反力係数の評価等には制約があることも確認した.開削調査が実施できない場合の調査方法を確立するため,今後も引き続き同様の検討を行う必要があると考えられた.