2024 年 80 巻 22 号 論文ID: 23-22024
近年モービルマッピングシステム(MMS)を用いた3次元点群の計測が普及してきた.レーザスキャナの計測方式には飛行時間(ToF)方式と位相差(PS)方式がある.既存研究ではPS方式レーザスキャナの方がToF方式より精度が高いとされている.一方,PS方式では標識など,反射強度の高いものでは特有のノイズであるノニウスジャンプが発生し,形状が正確に把握できない場合がある.そこで本研究ではPS方式のレーザスキャナを搭載したMMSにて色および表面素材の異なるターゲット板に対してレーザ計測を実施し,レーザの入射角度ごとに反射条件・素材条件によるノイズ及びノニウスジャンプの発生状況を調査しその対処法を検討した.その結果,塗料塗布素材,反射素材ともに入射角度60°で計測するのが望ましいことが示された.