2024 年 80 巻 26 号 論文ID: 24-26017
カーボンニュートラルの達成に向けて持続可能な航空燃料(SAF)の導入が期待されるが,廃棄物残渣由来のSAFだけでは需要を賄いきれない.微細藻類由来のSAFが有望視されるが,そのライフサイクル温室効果ガス(GHG)排出量は不明であった.本研究では,微細藻類由来のバイオケロシン(航空燃料の主成分)のライフサイクルGHG排出量を初めて評価した.その結果,凝集による回収や破砕後にヘキサンを溶媒とする抽出の採用がGHG排出量を低減させることがわかった.また,化石燃料からCO2を生産した場合のGHG排出量は447.06kgCO2e/MJとなるが,大規模排出源からGHGフリーのCO2を入手できた場合には140.13kgCO2e/MJとなった.さらに,2030年の電源構成では42.63kgCO2e/MJと,石油由来のケロシンの半分のGHG排出量となることがわかった.