土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
論文
集合体モデルを用いた3次元DEMによる実物大石垣の大型振動台実験の数値シミュレーション
森田 大成大塚 鎮酒井 久和小野 祐輔橋本 隆雄中澤 博志池本 敏和
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2024 年 80 巻 3 号 論文ID: 23-00128

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抄録

 本研究の目的は,3次元個別要素法(DEM)による,石垣構造物の地震応答解析の妥当性を検証することである.まず,既往研究で実施した小型石垣模型の傾斜破壊実験に対して2ケース追加実験を行い,解析パラメータを再検討した再現シミュレーションを行った.このシミュレーション結果から,築石を球体の集合としてモデル化することの妥当性を確認した.次に,妥当性が確認されたモデルを用いて実物大石垣の大型振動台実験の再現シミュレーションを実施し,築石の変動状態と変位量を精度よく再現できることを確認した.また,アンカーによる対策を施した解析では築石の孕み出しを最大約75%抑制し,地震時の石垣構造物に対して効果的であることを示した.

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© 2024 土木学会
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