土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
論文
コッター式継手を有する道路橋PCaPC床版の疲労耐久性評価
渡邊 輝康野口 利雄平野 晃臣服部 翼槇 駿介本荘 淸司松井 繁之
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2024 年 80 巻 3 号 論文ID: 23-00172

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抄録

 疲労等で損傷した道路橋RC床版を,交通規制をしてPCaPC床版に取替える工事が進められている.しかし,PCaPC床版の接合の際,ループ継手等の従来工法は突出した鉄筋の重ね継手で接続するため接合部幅が30〜40cm程度と大きく,施工性改善,作業時間短縮が模索されている.このため本研究者らはPCaPC床版端部にC型金物を埋め込み,床版設置後に相対するC型金物をH型金物で嵌合した後,目地材を充填し接合が完了する「コッター床版工法」を開発した.この機械式継手により接合部幅を19mmまで縮め,作業性改善と作業時間短縮を実現した.本論文では本工法について輪荷重走行試験を行い,耐用年数100年を満足するだけで無く,それを大きく超えた荷重でも押し抜きせん断破壊を生じず,期待以上の疲労耐久性を有することを検証できた.

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