2025 年 81 巻 1 号 論文ID: 24-00045
近年,街路空間を車中心の空間から歩行者中心の空間へと転換することに関心が高まっている.また,深層学習による画像認識技術の様々な分野での応用が期待されている.そこで本研究では,国内都市部の街路を対象として画像認識技術を活用し,歩行空間の「歩きやすさ」や「居心地の良さ」に与える影響の分析,および歩行空間の利便増進と快適増進に向けた道路空間再配分の効果分析を目的とする.まず,筆者らの先行研究にてファインチューニングを行い,精度を向上させた画像認識AIモデルを用い,道路構造や利用状況の違いによる利便・快適増進評価の結果の差を分析した.次に段階的な道路空間再配分を実施した場合の効果を確認した.以上より,ウォーカブルシティの推進に資する歩行空間の共創に向けた,画像認識技術の活用の新たな方向性を示した.