2025 年 81 巻 1 号 論文ID: 24-00218
温度ひび割れが予測されるマスコンクリート構造物については,事前に温度応力解析が実施されることが多い.温度応力解析を行う手法として最もよく用いられているのが3次元FEMである.3次元FEMは,複雑な形状の構造物に対しても温度応力を正確に計算できるという利点がある反面,解析モデルの作成にある程度の経験が必要であり,3次元のメッシュ作成には多大な労力と時間を要する.一方,CP(Compensation Plane)法は,温度応力の簡易的な解析手法であり,構造物を限れば3次元FEMと同等の解析精度で計算することができる.しかしながらCP法では,外部拘束係数を適切に設定する必要がある.そこで,本研究では,粒子群最適化を用いて現行の示方書に準じた外部拘束係数を同定することで,CP法の解析精度の向上を図った.