2025 年 81 巻 13 号 論文ID: 24-13521
近年の地震においてステンレスパネル配水池の被害が報告されている.これらの事例を踏まえ,水道施設の耐震設計指針では配水池の耐震性照査にバルジングを検討することが追加された.2024年能登半島地震では,2007年能登半島地震で被害を受けたステンレスパネル配水池が同じ場所で再び被害を受けた.奥能登で観測された強震動の多くで1~2sが卓越するため,短周期応答とともにスロッシング(液面揺動)による長周期応答の影響が考えられる.本研究では,矩形配水池を想定し,模型水槽を用いて振動台加振実験を行い,水流の可視化とともに短周期波,長周期波,観測波による側壁水圧の検討を行った.その結果,観測波加振では側壁水圧にスロッシング振動が寄与していることが明らかになった.