2025 年 81 巻 4 号 論文ID: 24-00181
ドライバー不足等を背景にトラックの隊列走行技術が注目され,実用化に向けて制度整備等が進められている.一方,危険が想定される“高速道路走行中のトラック隊列近傍に一般車が合流する状況”に対しては十分な検討がなされておらず,安全性向上に資する対策の提案が望まれる.本研究では,当該状況をドライビングシミュレータで再現し,トラック塗装を警戒色(黄色)とする対策及び注意喚起の情報板を設置する対策の効果を統計的に検証することを目的とした.上記合流における安全性評価には“合流瞬間PICUD”及び“累積ジャーク”という指標を用いた.その結果,初めて隊列遭遇に遭遇した際に衝突危険性が有意に高くなることが示された.また,上記対策の両方で合流車の累積ジャークが有意に減少し,合流挙動の安定性が向上する可能性が示唆された.