2020 年 76 巻 2 号 p. 78-88
鉄筋コンクリート製通信用マンホールを効率的に維持管理するために,マンホールのコンクリート中の鉄筋の腐食予測法を構築した.コンクリート中の水分状態,温度,酸素の供給を考慮した鉄筋腐食予測モデルを新たに定式化し,地盤とマンホールの統合熱伝導解析法により予測したマンホールのコンクリート中の含水状態から,全国の様々な条件下に埋設された通信用マンホールの鉄筋腐食の進行予測を行った.その結果,地域による気候の違いを考慮しつつ全国のマンホールの鉄筋腐食進行の傾向を概ね再現できることを示した.