抄録
護岸前面の消波被覆工の被災進行に伴う消波性能の変化に着目し,被覆工の法面部での累積損傷に伴う反射率変化について実験的に検討してきたが,被覆工の断面変化と反射率の因果関係に関して被災率という単一のパラメータだけでは明確な回帰式を見出せるまでに至っていない.本研究は,ニューラルネットワークを利用して護岸被覆工の累積損傷に伴う反射性能に関する評価モデルを提案したものである.被覆工の天端低下と法面被災の複合被災パターンにおける累積損傷に伴う反射率変化に関して,ほぼ±10%程度の誤差で予測できることがわかった.