抄録
GPSを用いて踏査地点を正確に記録した衛星画像と,ポールなどのスケールを写し込んだ現地写真等を組み合わせて海岸調査を行う手法を提案し,これを用いて2012年8月,Mauritiusの海岸踏査を行った.Mauritiusの南東側に位置するBlue Bay地区では過去に著しい侵食が起きたが,その機構が明らかではなく,対策に苦慮していた.そこで当地の海岸線に沿った踏査を行ったところ,突堤の建設に伴いリーフエッジから供給された砂が海岸線に連続的に供給されなくなったことが侵食の原因であることが分かった.