土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.31
固有周期を用いた桟橋の地震被災程度の判定手法に関する研究
長尾 毅小田 隼也小松 歩実
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2015 年 71 巻 2 号 p. I_161-I_166

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抄録

 大震災発生後には緊急支援物資の輸送が必要であるが,沿岸域の係留施設も被災している可能性が高い.兵庫県南部地震発生時,神戸港で旅客輸送に使われていたT桟橋は,解体撤去後の調査で地中部などで杭の座屈が生じていたことが分かった.仮に大規模な余震が生じていれば大災害が生じていた可能性があったといえる.桟橋の杭の被災後の健全性評価は綿密な現地調査を行う必要がある.ただし,桟橋は被災により固有周期が長くなると想定されるが,既往の研究により,常時微動により桟橋の固有周期を推定することが可能と報告されている.以上の背景のもと,本研究では,大震災発生時の桟橋の固有周期の変化度から桟橋の被災程度を推定する方法について検討した.

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© 2015 公益社団法人 土木学会
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