土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.33
第二波目以降が最大津波となる場合の津波避難シェルターの挙動に関する検討
渡辺 一也藤井 龍也
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_210-I_215

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抄録

 津波からの生存率の向上を図る手法として従来の高所避難と浮体式津波避難シェルターを組み合わせたハイブリットな避難手法がある.既往の研究では低地や建物上に設置した場合におけるシェルターの基礎的な運動特性が明らかにされている.しかし,それらは津波の第一波目を対象としたものが多く,そのため,必ずしも最大波を対象としていない可能性がある.
 そこで,本研究では,今までとは異なり,第二波目以降が最大津波となる場合を想定した水理実験を行い,シェルターの挙動や波高についての検討を行った.その結果,シェルターの挙動を6パターンに分類し,静水深の変化がシェルターの挙動に大きく関わっていることが確認できた.同じ条件でも異なる挙動を示す場合もあったため,今後は,波高,流速・波力などと合わせた解析を行っていく必要がある.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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