土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.33
突堤形状を変えた場合の沿岸漂砂阻止効果の違い-BGモデルによる検討
村田 昌樹小林 昭男宇多 高明野志 保仁
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_606-I_611

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抄録
 従来型突堤,低天端突堤,陸端に開口部を有する突堤,潜突堤,スリット式突堤など,突堤形式を変えた場合の沿岸漂砂の制御効果の違いをBGモデルを用いて調べた.陸端標高が0 m,すなわち突堤が沖から汀線までしかない条件では漂砂通過率は74%と大きく,大部分の漂砂は下手方向へ流出し,突堤としての機能が失われる.この条件は,実海岸では汀線が後退して突堤の付け根に開口部が形成された場合に相当する.また,スリットを設ける,あるいは突堤の一部が沈下して開口部(スリット)ができると,沿岸漂砂の通過率が高まり,スリット間隔/突堤が0.3の場合通過率は74%にまで高まることが分かった.
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© 2017 公益社団法人 土木学会
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