2019 年 75 巻 2 号 p. I_247-I_252
インドネシア国スマトラ島中東部に位置するベングカリス島はマラッカ海峡に面しており,東西約10km,南北約5㎞の肝臓の形に似た島である.1955年より海岸の浸食が生じており,波のあたりが強い北岸で顕著に進んでいる.そこで,近年,侵食対策としてベングカリス政府によりマングローブ林の植樹による波浪等の外力制御が行われており,その効果が生じ始めている.本研究では,生育が期待できる2種類のマングローブ種を対象として,波浪の低減効果を定量的に把握するための数値解析法を整備し,マングローブ林の波浪エネルギー低減効果を求めた.その結果,対象海岸においては赤マングローブ(Rhizophora Mangle)がより高い低減効果を有し,植樹に適していることが明らかとなった.