2019 年 75 巻 2 号 p. I_43-I_48
再生可能エネルギーのなかで海洋エネルギーの導入は比較的遅れている.これはエネルギー密度が低いことが主な原因である.波力発電装置では発電効率に波向も重要なパラメータとなるため,本研究では機械工学・船舶工学の視点から求められる波浪特性パラメータを用いて波エネルギー賦存量を評価した.まず全国港湾海洋波浪情報網ナウファスを用いて全国の波エネルギーを算出し,高エネルギー地域を抽出した.その結果,年平均波エネルギーが高く季節変動が少ない鹿島周辺が波力発電に適していた.次にこの鹿島周辺を対象として波浪推算を行い,波力ポテンシャルマップを作成した.このポテンシャルマップから,波力発電には銚子周辺海域が有望であった.また最大波エネルギー波向を考慮した場合,この海域では方向制限により29%エネルギーが減少した.