2020 年 76 巻 2 号 p. I_126-I_131
苫前漁港北護岸は,高い基礎捨石マウンドを有する防波護岸構造を採用し,護岸背後から海底面までの基礎捨石表面を厚さ50mmのアスファルトマットで被覆して,基礎捨石から埋立土砂の吸出しを防ぐ構造とした.埋立完了後3年が経過して,護岸背後の道路舗装が盛り上がる被害が発生し,現地調査から基礎捨石内で高まる波の圧力が原因と想定された.この対策として,護岸の水叩きに圧抜きのための開口部を設けることとしたが,高基堤護岸の基礎捨石内に発生する間隙水圧に関する知見はこれまでになかった.そのため,現地観測を実施して波浪と間隙水圧の関係を調べるとともに,波浪・地盤・構造物の相互作用に関する数値モデル(WSSI)を適用し,数値計算により圧抜き工所要幅を検討した.