2020 年 76 巻 2 号 p. I_582-I_587
羽田空港D滑走路は埋立部と桟橋部からなるハイブリッドタイプの海上空港である.埋立部と桟橋部の異種構造物から構成されているため,D滑走路では温度変化や地震によって異種構造物間に生じる相対変位を吸収することを目的に伸縮装置が設置されている.D滑走路が供用を開始した2010年10月以降,継続的に伸縮装置の稼働状況の調査や維持管理業務が行われている.本論文では,航空機が走行する滑走路・誘導路に設置されている伸縮装置を対象として,供用後10年間に計測された温度変化や東北地方太平洋沖地震による伸縮装置の挙動について整理し,当初設計で想定した性能を発揮していることを示した.また,伸縮装置の維持管理に関し,維持管理計画とその実施状況について報告する.