2020 年 76 巻 2 号 p. I_594-I_599
本研究では,港湾構造物の下部工鋼材部位に適用される,モルタル被覆工法と電気防食工法に着目し,モルタル抵抗を低減させ海水中の電気防食の電流を被覆部まで流入させることによる,長期耐久性を備えた電気防食併用型被覆工法の開発を行った.モルタル中の細骨材としてカーボンを用いた導電性モルタルとし,導電性モルタル中の鋼材の腐食・防食特性を把握し,実海洋環境で暴露実験を行うことで被覆工法としての適用可否および適用範囲の検討を実施した.一般のコンクリートと比べるとモルタル抵抗を1/100程度まで低減でき,水中環境では0.1µA/cm2,乾燥環境では20µA/cm2の防食電流で防食可能であることを確認した.暴露2年経過の時点では,L.W.L.+160cm以深の範囲においては十分な防食性能を確認しており,被覆工法として適用可能であることを確認した.