2020 年 76 巻 2 号 p. I_654-I_659
インターネットにより取得した準高分解能のオープン衛星画像を用いて,広域の汀線位置を高頻度に把握することを検討した.対象域を静岡県遠州灘海岸の東部(天竜川河口から20km)として,2010年から2019年の期間に撮影された78シーンより10m毎に汀線位置の読み取りを行った.汀線位置の読み取り結果は,離岸堤や突堤部等の汀線形状の特徴を捉えていること,汀線前進および後退等の変動傾向が既往の研究と整合すること,測量結果との平均的な差が衛星の空間分解能(20m)と同程度であったこと等により,その妥当性を確認した.