2021 年 77 巻 2 号 p. I_391-I_396
本研究では,桟橋式係留施設の耐震性を安価かつ容易に向上する方法の開発を目的とし,直杭式桟橋の基礎杭間に制振部材を追設する方法について,縦桟橋(陸地から海に向かって突出している桟橋)と横桟橋における耐震改良効果を模型振動台実験により検討した.実験断面は,水深-7.5m相当の断面を対象として,3種類の入力地震動を用いて検討を行った.制振部材の追設による耐震改良効果は,制振部材におけるエネルギー消費と荷重の分担によって基礎杭の最大・最小曲げモーメントと構造全体の最大応答変位が低減された.その効果は横桟橋の方が大きい結果が得られた.桟橋構造全体の減衰定数は,縦桟橋と横桟橋で共に増加した.制振部材のエネルギー消費は縦桟橋の方が大きく,横桟橋では桟橋構造全体の変位が大きく地盤の減衰等の増加によって減衰定数が増加した可能性が考えられる.