2022 年 78 巻 2 号 p. I_541-I_546
矢板壁などの根入れを有する抗土圧構造物の受働抵抗の増大を期待して前面地盤を改良する場合,改良効果の定量評価が設計では重要となる.特に正規圧密状態の粘性土地盤において鋼管矢板の前面を固化し岸壁背後地盤からの土圧に対する受働抵抗を増大させる場合,受働抵抗の発揮メカニズム,改良範囲と改良効果の関係について不明な点が多い.簡易な設計法として,梁バネモデルによる簡易設計法が挙げられる.この方法は砂地盤への適用を念頭においたものであり,粘性土地盤への適用性については未確認であったことから,既往の研究において粘性土地盤への適用性について遠心模型実験により検証されている.本研究では,遠心模型実験の再現解析及び,改良範囲を様々に変えたパラメトリックスタディを行い,受働抵抗の発揮メカニズム及び改良範囲と改良効果の関係について検討する.