抄録
地震災害時において,医療機関は重要な拠点となる.しかし,医療機関も被害を受けるため,被災時の医療機関の状態を把握する必要がある.そこで,本研究では,熊本地震により建物被害・ライフライン被害の両方の影響を受けたと考えられる地域を対象にアンケート調査を行った.調査結果からライフライン被害で最も医療機能への影響が大きいのは断水であることが明らかになった.また,設備被害による影響が大きく,エレベーターが破損する被害が発生する機関では休診や,転院などが発生しやすいことが分かった.さらに,給排水設備ではトイレ使用不能による影響が最も大きいことが分かった.これらを踏まえた防災対策を行うことで被害を減少させること,迅速な状況把握が可能であると考える.