2018 年 74 巻 4 号 p. I_497-I_507
2016年10月21日に鳥取県中部でMj6.6の地震が発生し,震源近傍では強い地震動が生じ多くの住家被害が発生した,この地震は従来活断層が確認されていなかった場所で発生したものであり,強震動予測においては「震源を事前に特定できない地震」のタイプに分類される.我が国にはこのようなタイプの地震が発生する可能性が高く,震源のモデル化を含めた強震動予測技術の精度の向上が求められる.そこで,経験的グリーン関数法を用いたフォワードモデリングにより鳥取県中部の地震の震源モデルを構築し,既往の震源のモデル化手法との比較を行った.