2020 年 76 巻 2 号 p. 255-274
現在,高力ボルト摩擦接合継手においては,継手ごとに統一された接触面仕様とすることが原則となっている.しかしながら,既設橋りょうの保全工事や耐候性鋼材を裸仕様で使用した箱桁の新設工事等においては,仕様の異なる接触面を含んだ摩擦接合継手を採用することで,施工の省力化・迅速化が図れる場合が多いものと考えられる.本研究では,仕様の異なる接触面を含んだ摩擦接合継手を異種接合面継手と呼び,11種類33体のボルト継手試験体を対象にリラクセーション試験とすべり耐力試験を実施した.そして,5種類の異種接合面継手について初期軸力導入後のボルト軸力の推移と引張荷重下でのすべり挙動を明らかにし,先行研究の結果も引用してすべり係数確保の観点からの異種接合面継手の適用性や設計で使用するすべり係数値を検討した.