2020 年 76 巻 4 号 p. I_793-I_803
水晶振動子をセンサとして採用した加速度計(本稿では水晶加速度計と呼ぶ)は振り子の動きを電気信号に変換して記録する従来型の加速度計と全く異なる動作原理に基づくセンサである.水晶加速度計はその動作原理から理論的には小型のセンサであっても高い感度と精度が期待できる.そのため,観測システムに対して高感度,低ノイズ,小型,軽量,低消費電力といった相反する性能が要求される微動探査において水晶加速度計は高い親和性を有する.本稿では実際に想定される運用環境のもとでの観測を通して水晶加速度計のノイズレベルを評価し,微動観測への適用性を検討した.その結果,万能ではないものの,センサ特性を十分に理解したうえであれば,微動観測での利用も十分に可能であることが明らかとなった.