抄録
在宅で生活する重症心身障害児(以下、重症児)を取り巻く制度や法律の変遷を踏まえ、在宅で生活する重症児とその家族に対する支援、訪問看護師による支援を明らかにし、課題を検討することを目的に文献検討を行った。その結果、136件の文献が得られ、キーワードの記載のあった83件を在宅で生活する重症児とその家族に対する看護の現状の対象文献とした。また、136件のうち、重症児の年齢、医療的ケアの有無、訪問看護の実施方法の内容、支援内容が含まれていた15件を支援の現状と課題の検討の対象文献とした。障害者自立支援法施行後より重症児の訪問看護の需要も高まり、訪問看護師による支援内容は多様なものとなっていた。法制度も刻々と変化し、医療技術の進歩によりケアの方法が変化している。関わる機会の多い訪問看護師が、様々な変化の中でも重症児とその家族が生活を維持できるよう支援を検討する必要がある。