日本小児看護学会誌
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実践報告
中学校の保健の授業に教育の補助者として参加した看護学生の学習効果
岡田 摩理中垣 紀子
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2016 年 25 巻 2 号 p. 61-67

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抄録

 小児看護学演習として、中学校の応急処置を学ぶ保健の授業に看護学生が教育の補助者として参加し、中学生に応急処置の手技を教える体験をした。この演習の学習効果を明らかにするために、学生の演習後のレポートから学びを抽出し、類似する内容ごとにカテゴリー化した。その結果、6つのカテゴリーと31のサブカテゴリーを見出した。

 【中学生の特徴の理解】では、それまでの中学生のイメージとは異なる特徴や個別性を学び、【中学生が応急処置を学ぶ意味の理解】では、教育の多面的な意味を学んでいた。また、補助者として教える体験から【中学生に教える際の工夫や留意事項の理解】ができ、看護師として必要な教育的視点を学ぶことができた。そして、演習での体験から【演習による不安感の軽減と満足感】を感じたり、【教えることの難しさの実感】を持ち、さらに【学習意欲の向上】という気持ちを得ていた。小児看護学の演習として本演習には、様々な学習効果があった。

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© 2016 一般社団法人 日本小児看護学会
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