2016 年 25 巻 2 号 p. 68-73
特別支援学校で医療的ケアを受けている児童生徒の父親2名、母親7名を対象とし、医療的ケアの現状について思うことを明らかにし、その現状から課題を考察することを目的に質的記述的研究を行った。結果、【養育者の負担が大きいと思う】、【教員との信頼関係が重要だと感じる】、【教員の医療的ケア実施の負担が大きく心配である】、【教員が医療的ケアを拒否しているように感じる】、【学校側との相互理解ができていないと感じる】、【個別性を配慮した医療的ケアをしてほしい】、【医療的ケア制度の改善を検討してほしい】、【教育を受ける権利を尊重してほしい】の8カテゴリーが抽出された。
養育者の視点での医療的ケアの課題には、養育者の負担、教員に対する信頼と不安の葛藤、養育者と学校間の相互理解不足、児童生徒の個別性に対応可能な医療的ケア制度の不足、特別支援学校の看護師の役割の不確定さが存在すると考えられた。