日本小児看護学会誌
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一般病棟における周術期の小児と家族への看護実践
永田 真弓飯尾 美沙廣瀬 幸美橋浦 里実
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2022 年 31 巻 p. 151-159

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抄録

 一般病棟の周術期小児への看護実践に関する特殊性と支援ニーズについて、看護師262名の質問紙調査により明らかにした。周術期小児に携わる一般病棟の看護師は、第一に、安全・安静に対する細心の注意に特殊性を感じていた。支援ニーズでは、卒後・現任教育における小児看護全般や周術期小児の看護に関する教育の充実・拡大を求めていた。看護師は、周術期小児への実践の特殊性・支援ニーズともに家族を含めた小児という対象特性を意識し、実践していたと言える。また、看護師の4割が自施設に病院のこども憲章がないと回答しており、周術期小児の看護実践の課題には【小児期の特性に合わせた周術期看護のための教育体制の強化】、【円滑な周術期の小児医療のためのチーム連携の充実】が抽出されたことから、周術期小児の権利とそのチーム医療を保障するための施設全体での取り組みが必要である。

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© 2022 一般社団法人 日本小児看護学会
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