日本小児看護学会誌
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集中治療室で小児のEnd-of-Lifeケアに携わる看護師の抱く困難感に関する文献検討
辻 朋子
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2022 年 31 巻 p. 143-150

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抄録

 集中治療室で小児のEnd-of-Life(以下、EOL)ケアに携わる看護師の抱く困難感について、文献検討を通して現在の知見と今後の研究課題を明らかにすることを目的とし、2021年9月、医学中央雑誌WebVer. 5を用いて文献検索を行った。文献数は5件で、集中治療室で小児のEOLケアに携わる看護師の抱く困難感についての検討は進んでいないことが明らかになった。また、集中治療室で小児のEOLケアに携わる看護師の抱く困難感として、家族を十分に支えられていない不全感、家族の気持ちに共感することの難しさ、チームメンバーとの連携のあり方に関する悩み、救命治療とEOLケアとの間での葛藤、自分のケアに自信がないことへの不安、集中治療という病棟環境から生じる制限への苦悩、子どもの死を受け止めることへの困難感の7項目を抽出した。今後は小児集中治療室に焦点を当てたさらなる検討が望まれる。

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© 2022 一般社団法人 日本小児看護学会
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