日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P1-040  JAK阻害薬tofacitinibの樹状細胞を介した免疫応答調節機構
久保 智史山岡 邦宏岩田 慈田中 良哉
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2012 年 35 巻 4 号 p. 346b

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抄録
【背景】サイトカインは細胞内においてJAKとその下流で転写因子Statを活性化する.JAK阻害薬tofacitinib(tofa)は関節リウマチを対象とした臨床試験において高い治療効果が報告され,新たな免疫修飾薬として注目されている.しかしながら抗原提示細胞に対するtofaの作用は未知であり,ヒトの樹状細胞(DC)に対するtofaの作用について検討した.
【方法】ヒト単球由来DC(MoDC)とヒト末梢血由来CD4+T細胞を用い,MoDCの成熟化,T cell刺激能を検討した.
【結果】tofaはリポポリサッカライド刺激によるMoDCの共刺激分子(CD80/CD86)の発現と炎症性サイトカイン(IL-1β, TNFα, IL-6)産生を濃度依存的に抑制した.この効果は他のキナーゼ阻害薬ではみられなかった.一方で,tofaはMoDC上のMHC-class II発現には影響を与えなかった.また,tofaはMoDCからのTGF-β産生には影響を与えず,免疫寛容を誘導するIndoleamine 2,3-Dioxygenase(IDO)発現を増加させた.さらにtofaにて前処置を行ったDCとCD4+T細胞の共培養によりT細胞の増殖とIFNγ産生が抑制された.
【結語】我々はJAK阻害薬であるtofaのT細胞を介した滑膜炎の改善を報告してきたが,今回,tofaは自然免疫の主役であるDCに直接作用し,細胞表面分子やサイトカイン産生を抑制するだけでなく,DCを介したT細胞増殖を抑制し,免疫寛容を導く可能性が示された.
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© 2012 日本臨床免疫学会
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