2017 年 40 巻 4 号 p. 266a
尋常性乾癬は表皮の角化異常を特徴とする炎症性角化症で,その病因は不明ながら免疫系の関与が考えられている.蕁麻疹は組織学的に真皮の浮腫がみられ,肥満細胞からヒスタミンが放出される過程でIgEの関与が指摘されている.尋常性乾癬の治療には外用療法(ステロイド外用薬,ビタミンD3外用薬),光線療法,内服療法(レチノイド,シクロスポリン)などがあり,これらを組み合わせて治療を行う.蕁麻疹に対しては抗ヒスタミン薬の内服が主体である.近年,どちらの疾患に対しても生物学的製剤あるいは低分子化合物が開発され,特に重症例を中心に臨床に応用されている.尋常性乾癬では,TNF-αを標的としたインフリキシマブとアダリムマブ,IL-12/23p40を標的としたウステキヌマブ,IL-17を標的としたセクキヌマブ,イキセキズマブ,ブロダルマブが保険承認を取得した.低分子化合物では,PDE4阻害薬であるアプレミラストが臨床応用された.蕁麻疹に対しては,既存治療に難治な症例を対象にオマリズマブが保険承認を取得した.本講演では,尋常性乾癬と蕁麻疹に対して臨床応用されたこれらの薬剤の現状について,有効性のみならず課題も含めて解説する.