日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター) 2 膠原病の病因と治療2
P2-29 RA病態におけるRORγt+CCR6+Th17細胞の意義
金子 駿太近藤 裕也横澤 将宏瀬川 誠司坪井 洋人松本 功住田 孝之
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2017 年 40 巻 4 号 p. 316a

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抄録

【目的】細胞表面抗原を用いてCD4+T細胞を分類し,転写因子の発現が関節リウマチ(RA)の病態に及ぼす影響について明らかにする.【方法】健常人(N = 15),変形性関節症患者(N = 12),未治療RA患者(N = 15)の末梢血や滑液より単核細胞を採取し,磁気細胞分離法を用いてCD4+T細胞を単離し,以下の検討を行った.1)フローサイトメトリーを用いて末梢血中のCD4+T細胞の細胞表面抗原(CD45RA,CXCR5,CXCR3,CCR6)の発現からTh細胞を分類し,転写因子(T-bet,GATA3,RORγt)の発現を解析した.2)RA患者の滑液中のTh細胞を用いて1)と同様の検討を行った.3)ケモカイン(CXCL9,CXCL10,CCL20)に対するTh細胞の遊走能をchemotaxis assayで評価した.また,LEGENDplexを用いて血清・滑液中のケモカイン濃度測定した.4)1)~2)の手法についてRA患者の治療前と治療24週後での変化を検討した.【成績】1)RA患者のTh17細胞のCCR6,RORγtの発現が有意に亢進していた.2)RA患者の末梢血中よりも滑液中のTh17細胞の割合が有意に高かった.3)CCL20に対するRA患者のTh17細胞の遊走能が有意に亢進し,滑液中のCCL20の濃度が有意に高かった.4)治療によりTh17細胞におけるRORγtとCCR6発現が有意に低下した.【結論】RA患者ではTh17細胞のRORγt,CCR6の発現亢進と滑液中のCCL20の増加を介したTh17細胞の炎症局所へ遊走の亢進があり,これらの事象がRAの病態と関連していることが示唆された.

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© 2017 日本臨床免疫学会
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