2025 年 53 巻 3 号 p. 151-154
一部の先天性ミオパチーは末梢神経障害を合併する。ミオパチーと末梢神経障害とが合併すると腱反射消失や感覚障害などのニューロパチー症状が前面に出て, ミオパチーの存在を見逃す恐れがある。われわれは四肢遠位筋優位の筋力低下や腱反射消失, 感覚障害など, 一見ニューロパチーのみで説明可能な臨床病像を呈したBAG3 related myopathyの親子例を経験した。本例はニューロパチーでは説明が難しい腰部傍脊柱筋の筋萎縮を呈し, 脱力・萎縮がみられる筋において針筋電図検査上MUP動員が保たれていたことから筋障害の合併に気付かれ, 筋生検にて確定診断に至った。骨格筋画像検査による筋萎縮分布の確認と針筋電図検査による萎縮筋のMUP動員の評価は, 隠れたミオパチー所見を検出するのに有用であり, 電気診断医の役割は重大である。