2013 年 1 巻 2 号 p. 224-226
症例は60歳,男性。原疾患不明の慢性腎不全に対し,29歳で血液透析導入となり,31歳で実母をドナーとした生体腎移植を受けた。その13年後,44歳で移植腎機能廃絶のため,血液透析再導入となった。その後は維持透析を続けていたが,再導入から16年後,定期検診で撮影された腹部単純Computed Tomography(CT)にて移植腎上極に腫瘍を指摘された。生検の結果は移植腎に原発の腎細胞癌,組織型は紡錘細胞型であった。すでに肝転移,頸椎や肋骨への骨転移をきたしていた。移植腎摘出術を施行したが,その約2ヵ月後には肝転移や播種病変の急速な増大を認め,全身状態が悪化し,永眠された。