日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
総説
腎移植前後や慢性腎臓病に役立つ漢方
小川 恵子
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2025 年 13 巻 2 号 p. 128-132

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抄録

慢性腎臓病(CKD)に対し,漢方薬は倦怠感・浮腫・筋痙攣などの症状緩和や腎機能維持に有用である。芍薬甘草湯は即効性を持ち,透析患者の筋痙攣に効果を示す。八味丸・牛車腎気丸は腎虚に伴う冷え・浮腫・夜間頻尿の改善に寄与し,十全大補湯は免疫調整作用により腎移植前後の倦怠感や免疫機能改善に役立つ。黄耆は炎症抑制やRASS制御などを通じてeGFR改善効果を示し,養腎降濁湯は気陰両虚と濁毒を目標に処方され,末期CKD患者においてeGFRの有意な改善を認めた。症例に応じた漢方治療は,CKDにおける個別化医療として有望である。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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