2016 年 4 巻 2 号 p. 290-300
サイトメガロウイルス感染症は腎移植後日和見感染症として極めて重要である。近年,CMVAg法,PCR法などの診断手段の進歩,また GCV,VGCVの開発と臨床応用によりその診断治療は大きく進歩した。しかしGCV耐性変異株の出現により治療に難渋する症例の報告も散見される。本稿では腎移植後 CMV感染症の病態,診断,治療について総説するとともに,日本臨床腎移植学会臨床研究奨励制度として実施した多施設共同研究,「腎移植患者における抗ウイルス薬耐性サイトメガロウイルス変異株の迅速診断法の開発とその応用」の成績を紹介する。