2019 年 3 巻 2 号 p. 239-242
デジタルアーカイブの構築においては、サーバ側にWebアプリケーションの構築が不可欠である。しかしながら構築時のイニシャルコスト、運用時のランニングコスト、システムのバージョンアップ時の対応、サーバやドメインの移行など将来の不測の事態を含めて考慮すると、費用対効果だけでなく持続性・継続性に課題が残る。それに対して、一定の条件下であれば(逐次更新でなくても可、複数の利用者が同時に更新することはない、アイテムの増減がないなど)、静的なHTMLファイルでサイトを構成することで、一般的なWebサーバがあれば運用が可能となり、仮にサーバがなくてもストレージ内(HDDやCD-R/DVD-RやUSBメモリ/ SDカードなど)においても利用することが可能となる。もちろん静的なHTMLファイルであればテキストエディタでの編集も可能だ。ただし通常数千個、数万個の大量のHTMLファイルをテキストエディタで編集するのは手間がかかる作業ではある。そこでデータベースソフトウェアのFileMakerProを用いてHTMLファイルを連続的に自動生成させる方法と、それにより構築した『件名で本を探す』『索引で本を探す~富士山資料編』を発表する。