デジタルアーカイブ学会誌
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口頭発表
[23] RGB-Dカメラシステムを用いた展示会場の3D記録と活用
中川 源洋中嶋 謙一平野 和弘
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 5 巻 s1 号 p. s33-s36

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抄録

RGB-Depth(深度)カメラシステムは、カラー情報とカメラからの距離情報を同時に取得する技術である。本システムを用いれば、舞踊などの無形文化財や美術展の空間そのものを3次元データとして記録することができる。

従来技術では、再現できる鑑賞視点に制限があったり、立体物の表示に制限があるといった課題があった。本技術は、少ない視点から撮影しそのデータをツールに入力することだけで3次元データを作成するものである。取得した3Dデータは自由視点で映像再現するので、実際の展覧会場で作品鑑賞に近い体験の提供が可能となる。また取得データは空間のもつ情報をすべて包含していることから、作品そのものの映像情報だけではなく、作品の展示順番や作品同士の距離など情報を含み、展覧会場のアーカイブに適している。

本発表では、山形ビエンナーレ2020での展覧会場の3次元データ化実験事例を中心に3次元データの活用可能性に関して報告する。

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