2024 年 8 巻 1 号 p. 25-29
帝国データバンク史料館は、株式会社帝国データバンクが1900年以来、信用調査を通して収集してきた歴史的な企業情報を保管する企業ミュージアムである。近年、資料のデジタル化を進め、展示では既存のVRやタッチパネルなどのデジタルコンテンツに加え、企画展を通して新たなデジタルアーカイブの導入を試みている。企業データと関連資料の画像データを紐づけた「倒産企業データベース」や、『帝国銀行会社要録』が収録する企業情報のデータ化は、パネルとの連動や可視化によって展示の幅を広げた。資料の特性を理解し、活用の可能性を模索していくことが今後の課題となる。