2024 年 8 巻 1 号 p. 3-5
AIによって生成されるコンテンツの進化と急増は、あたかも鏡像のように、人間によって作成されたオーセンティックな資料の重要性を高めている。こうしたヒト由来のオーセンティックな資料をデジタルアーカイブ化し、社会に“ストック”しておくことは急務である。さらに、ポストコロナ時代においては、ウェブ空間だけでなく実空間におけるコミュニケーションの重要性が増している。実空間でのデジタルアーカイブ展示は、実空間ならではの豊かな“フロー”を生み出す。この“フロー”が展示空間を超えて社会全体に滲み込んでいくことにより、“ストック”されていた貴重な知見が未来に受け継がれていく。本特集では、そうした実践について論じる。