本報告は,砂床河川である千葉県養老川に位置する高滝ダムで約10年間実施されてきた土砂還元試験における置土の工夫,環境モニタリング調査について報告する。置土については,施工時期・頻度・置土形状等の見直しを重ね,年間の土砂還元量を1,500 m3から10,000 m3に増加させた。モニタリング調査では,下流河川で魚類調査,物理環境調査,トレーサー追跡調査などさまざまな調査を継続的に実施した結果,影響は特に認められなかった。一方,砂分の堆積範囲の拡大に伴い,砂地を好む魚種の割合が増加する傾向が確認された。今後も土砂還元を推進することが望まれる。