日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
Print ISSN : 1340-3451
ISSN-L : 1340-3451
症例報告
ループス腎炎Ⅴ型の経過中に抗糸球体基底膜抗体腎炎を合併した症例
下田 紗映子三木 渉谷口 圭祐萩原 広一郎文原 大貴岩成 祥夫池田 昌樹田中 麻理竹岡 浩也岡 一雅
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 49 巻 12 号 p. 833-839

詳細
抄録
症例は43歳, 男性. 8年前にループス腎炎Ⅴ型と診断されたが, 治療によりネフローゼ症候群は完全寛解した. 2014年4月にネフローゼ症候群の再燃と急性腎障害を認めたため入院となった. 入院時に抗糸球体基底膜抗体が陽性で腎生検で半月体形成性糸球体腎炎であったが, 糸球体基底膜にIgGの線状沈着を認めず, ループス腎炎Ⅳ+Ⅴ型としてステロイド投与を開始した. 単純血漿交換療法も併用したが腎機能は悪化し, 血液透析を開始した. シクロホスファミドパルスを行ったが腎機能は改善せず, 第48病日に再度腎生検を施行した. 2回目の腎生検所見では糸球体基底膜にIgGの線状沈着を認め, 抗糸球体基底膜抗体腎炎と診断した. 腎機能の改善は困難と判断して血液透析を導入した. ループス腎炎と抗糸球体基底膜抗体腎炎の合併機序や治療方針を考えるにあたり示唆に富む症例と考え報告する.
著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本透析医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top